2025.11.12
“三回塗り=正義”ではない。 正義は役割と膜厚と層間密着。ただし実務上は下塗→中塗→上塗の三層が最も安定して品質を出しやすい。今回は理論塗布量→必要缶数→WFT/DFT→インターバルまで、数値で語る塗装を解説します。🧮 1. それぞれの“役割”を理解する 🎭 下塗:密着/吸い込み止め/防錆。土台を作る層。 中塗:膜厚の大半を担い、色の隠ぺいを進める。 上塗:耐候・艶・低汚染の最表層。雨・…
2025.11.7
“どれが最強?”ではなく“どこで最適?” 人(居住・近隣)・基材(素材)・環境(気象)・求める寿命の4条件で、水性/弱溶剤/2液反応型の使い分けは変わります。誤解を解き、リスクとリターンを整理します。🧭 1. 3方式の骨格比較(ざっくり表)📊 水性:低臭・低VOC/乾燥は温湿度に敏感/金属は要プライマー厳守。 弱溶剤:密着・乾燥安定/臭気あり/居住中は換気&告知。 2液型(ウレタン・エポ…
2025.10.14
塗装は化学×工学×運用の“総合格闘技”。 塗料は「樹脂(バインダー)」「顔料」「溶媒」「添加剤」からなる機能材料。その性質を知れば、見積書の“製品名”が意味をもつ設計判断に変わります。ここでは樹脂/顔料/添加剤/硬化機構/表面科学まで、現場が得をするレベルで解説。🧠 1. 樹脂(バインダー)の役割と違い 🧵 アクリル:耐候・価格のバランス。外装はラジカル制御型で一段上の耐候へ。 シリコン:…
2025.10.6
屋根は“最前線”。 紫外線・熱・風雨の直撃、加えて朝露→急乾燥のサイクル。外壁より苛酷です。だからこそ、下地の見極めと排水(縁切り)、棟板金の固定、防錆+高耐候の4点セットで挑みます。🧭 1. 屋根材別の前提 🧱 スレート(カラーベスト):縁切りが命。反り・割れは補修。下塗は浸透シーラー+場合により遮熱下塗。 金属(立平・瓦棒・折板):白錆/赤錆・端部・ボルト穴・重なりを重点。エポキシ防錆…
2025.9.16
錆は“結果”ではなく“現象”。 水分・酸素・塩分・電位差——条件がそろうと、金属は必ず錆びます。だからこそ、現象を断つ設計と素地調整→防錆→上塗の三層ロジックが王道。今回は“端部・小口・重なり・ビス頭”という錆の起点に狙いを定め、長寿命化の実務を徹底解説します。🔧 1. 錆の科学と環境要因 🔬 酸素+水:結露や雨水滞留で酸化反応が加速。 塩分(海塩粒子):沿岸・潮風は電解質を供給し続ける。…
2025.9.8
素材の個性に合わせれば、寿命は伸びる。 モルタル、窯業系サイディング、ALC、タイル、金属、RC、木質。同じ塗料を同じように塗ると失敗します。素材ごとの“弱点”に刺さる下地・仕様・メンテを、現場視点でまとめました。 1. モルタル(湿式) 特徴:厚みと質感が魅力。ひび/吸い込みが課題。 劣化:ヘアクラック、浮き、白華。雨筋汚れ。 下地:Vカット→樹脂モルタル→肌合わせ。浸透シーラー→微弾…
2025.9.1
仕上がりは“塗る前”で決まる。 洗浄・素地調整・補修・乾燥・プライマー適合——ここを外すと、どんな高級塗料でも本来の性能は出ません。今回は現場で役に立つ精度に落とし込んで、下地づくりのすべてを解説します。✨ 1. 高圧洗浄の科学 目的:汚れ・藻/苔・旧塗膜の粉化(チョーキング)を除去し、密着の障害を取り除く。 圧力と距離:10〜15MPaを基準に、距離15〜30cmで面を均一に。回転ノズ…
2025.8.26
“塗ること”より“決めること”が8割。 何から手をつけるか、何を基準に選ぶか、どこまでやるか。ここが定まれば、仕上がり・費用・ご近所対応までスムーズに進みます。この初回は、迷いを最小化する決定プロセスを、やさしい言葉と実務の視点で整理します。 1. いま家に起きていることを知る 劣化サイン早見表: 指で触って白い粉→チョーキング(樹脂の分解) 目地に隙間・割れ→シーリング劣化 ひび割…
2025.8.25
こんにちは、株式会社タケトミです! 今回は、お客様により安心して塗装工事をご依頼いただけるよう、 当社の職人が保有している資格についてご紹介いたします。 塗装は「ただ塗る」だけの仕事ではありません。 建物を長持ちさせ、安全に、美しく仕上げるためには、知識・技術・そして法令遵守が欠かせません。 ♪ 国家資格【一級塗装技能士】在籍 当社には、**国家資格「一級塗装技能士」**を保有した職人が…